2007年、柴田28歳の時、
車に荷物を積んでいる最中、半開きのトランクに頭をぶつけた。
「痛っ!」と頭を押さえると、ベチョっとした感覚。
手には血がついていた。
ヤバい!
と思い、近くの公衆便所に駆け込む。
鏡の前には、頭から血を流した自分がいた。
慌ててトイレットペーパーで頭を抑えながら顔を洗った。
顔を上げた次の瞬間、黒い点が視界に映った。
「んんっ、目にゴミが入ったのか?」
そう思い、何度も目を擦るが消えない。
何度も何度も目を擦り、目の中をよく見るが、ゴミらしきものはない。
「えっ?何この黒点!」
これが、はじまりである。