「ベーチェット病が疑われます」
先生からそう言われた瞬間、頭が真っ白になりました。
僕はベーチェット病という病気を知っていました。
ベーチェット病
20歳前後の僕は、半引きこもり生活をしており、家にいる時はもっぱら映画を見てました。
半引きこもり生活を脱してからも、映画好きは変わらず、良く映画館に足を運んでました。
そこで見た「解夏」という映画の主人公がベーチェット病でした。
そしてその主人公は、ベーチェット病の影響で失明していたのです。
映画の内容よりも
ベーチェット病=失明
と、印象つけられました。
それだけに、
「ベーチェット病が疑われます」
という言葉には、絶望しました。
当時スマホもなく、家にパソコンも無かった僕は、マンガ喫茶へ駆け込みました。
とにかくベーチェット病について知りたい!
失明なんてありえない!
防ぐ方法はないのか!
と、必死で検索しました。
・ベーチェット病は原因不明の難病である
・再発・寛解を繰り返し、徐々に視力が落ちていく
・成人の失明原因、第2位(当時)
など、調べるほどに絶望が深まり、涙が止まりませんでした。